東松原の萬来軒。ガクログ3.7。
この日はレンタカーで葉山へ引っ越した友人家族の家へ。葉山の大自然と広くて美しい庭、繰り返したセルフリフォームで味のある家、そこに住む幸せそうな友人家族。全てがあまりにも素敵で感動しっぱなしだった。うらやましい。そんな優雅な生活に対して私は何も持っていない。見渡す限りコンクリートで殺風景の部屋に一人暮らし。庭なんておろか、猫の額ほどのベランダがあるくらいで、窓を開けると一階のタイ料理屋の強烈な匂いに包まれる。葉山いいなーーーー!!そんな嫉妬にも似た羨望の気持ちの中、私は葉山からの帰り道を運転していた。このやりきれない気持ちを埋めるには町中華に行くしかない。それもとっておきの中華へ。
どでかく萬来軒と書かれた暖簾。シンプルだけど迫力があって潔い。店内は厨房を囲むようにカウンターが並んでおり、お父さんとお母さんが調理している様子を見ることができる。普通は厨房内に少し死角を作るために目隠しをしたり、構造上見えにくくすることがあるが、萬来軒にそれはない。ここでは何も隠すことができないフルオープン。嘘偽りのない料理への真剣さを感じた。私もその萬来軒の心意気に応えようとスマホをポケットの中に戻し、料理に集中することにした。萬来軒の料理とがっちり真剣勝負だ。
お客さんの多くは麺類というよりも炒め物を注文しており、一番人気はやはり炒飯だ。中華鍋を振る音が常に店内に鳴り響く。どんなに多くの注文が入っても作り置きせずに一つずつしっかりと鍋を振りながら作られていく炒飯はお店の名物となっている。その炒飯はパラパラとしっとりの両方を兼ね揃えており、塩加減が絶妙。シンプルかつベーシックでありながら至極。口に含むたびに笑顔が溢れてしまう。麻婆麺を頼んだ友人が何度か「一口ちょうだい」と私の炒飯を食べていたのが実は嫌だった。「一口ちょうだい」の場合、レンゲ山盛り持っていくのはずるいぞ。それを繰り返す君はもう「一口ちょうだい」の域を超えている。そんな感情は抑えて、「いいよ、どうぞどうぞ」と炒飯を差し出す所に自分自身の人間的な成長を見た。でもこのままだと彼と一緒にご飯に行くたびに「一口ちょうだい」が当たり前になるのが嫌だから、お店を出たらコンビニでおにぎりでも買って、君がいっぱい食べたせいで私はお腹いっぱいにならなかったアピールでもしようかな。遠回しに私の炒飯を食べ過ぎていたことを気付かせてやりたいなと思った。そんなことが頭の中を駆け巡るほどおいしい炒飯だった。
餃子はお父さんが焼く前に一つずつ形を整えて鉄鍋に並べていく。時間は計らずにお父さんの感覚で焼き上げられる。その手元に一切の狂いはなし。私の所に嫁いできた餃子ちゃんは美しい焼き目をしていた。オケツがぷっくりとしていて可愛い。こちらも頬張るごとに笑顔が溢れた。噛み応えのある厚めの皮にジューシーなお肉とニラの香りがたまらない。しっかり下味が付いているので調味料は必要ない。これぞ町中華の餃子だ。
腹パン大満足で店を出た。最高の一日の締めくくりだ。一日の最後においしい町中華でご飯を食べられれば、どんな日でも最高の一日になる。あ、そういえば葉山には町中華なんてないだろう!おしゃれなレストランやカフェはあるかもしれないが、町中華はないだろう!勝った、葉山に勝ったところ見つけたぞー!そんな平和なことを考えながら、今日もタイ料理の強烈な匂いに包まれながら帰るのであった。葉山じゃなくていい。とりあえず匂いがしないところに引っ越したい。
店舗基本情報
店名:萬来軒 東松原 (バンライケン)
電話番号:03-3322-8195
予約可否 :予約不可
アクセス:
東松原駅から36m
住所:東京都世田谷区松原5-1-8 1F
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131803/13059847/
営業時間
11:00~14:30、17:00~22:00
定休日:水曜
ガクログ,餃子,中華,うまい,おいしい,美味しい,おすすめ,人気,大人気,最強,激うま,町中華
本当に安くて美味しい
のですが
感染対策が?
橫の客との仕切りボードがなく
なんとマスクをしてこない人も
ふたり
美味しいだけにそこのところ
お願いします♀️⤵️
お店の方も感染リスク高いのでは
気を付けてください