西荻窪の中華料理21。ガクログ3.7。

西荻窪の中華料理21。ガクログ3.7。

西荻窪によく行く人であれば何度か見かけたことがあるであろう謎の中華料理屋さん。
私もいつも気にはなっていたが、迫力がある怪しすぎる外観から見て見ぬ振りして素通りしていたのが正直なところ。
この日は西荻窪で友人と飲んでいて、その3軒目に中華料理21を訪れることに。
驚くことに友人の1人の女性がよくこのお店を利用するという。

お店に入ると上品なお母さんが笑顔で迎え入れてくれる。
少しろれつが回っていないのは常連さんとお酒を飲んでいたからだろう。なんか可愛い。
お父さんは青のポロシャツを半ズボンにタックインという流行りのスタイルで登場。少し半ズボンがモコモコと膨らんでいるのがおしゃれポイントだ。

料理を選んでいる間、お父さんがずっと近くの椅子に座って、あれも美味しいこれも美味しいとアドバイスをくれていた。
そんなお父さんのアドバイスは一度スルーして、とりあえずビールと餃子、ジャガイモ炒めを注文。
餃子は通常5個なのだが、3人で食べに来ていた我々のために6個に調整してくれる優しいサービス。
メニューの裏には横尾忠則風のお父さんのイラストが描いてある。確かに似てるのだが、決して思っていても不気味と口に出してはいけない。

メニューはかなり豊富なのだが、お父さんが全て1人で作っているようだ。
厨房…いや、戦場は覗かないほうが良い。かなりカオス。
空っぽのドレッシングが地面に転がり、段ボールやお皿が天井近くまで積み上げられている。
お父さん本当に忙しいんだろうな。。。

聞いてみると、自動ドアに書いてある閉店時間PM1:30は表向きの営業時間で、実際はAM4:30まで営業しているらしい。
お客さんが残っていたらAM6:30まで営業することもあるらしい。そして次の日にお父さんがお昼までに起きれなかったら11:30オープンのランチはお休みするという。
絶対に早朝対して注文入らないはずなのに、かきいれ時のランチをお休みするなんて、なんとも商売っ気がない。
優先順位を間違えている気がするのだが、目の前にいるお客さんを大切にするお父さんのポリシーなのだろう。お父さんの体力が心配だ。

まずはジャガイモ炒めが登場。
これがとてつもなくうまかった。
干しエビとお醤油、ニンニク、塩を使ったシンプルな味付けが、ジャガイモの絶妙なしんなり感にマッチしている。お箸が止まらない美味しさだ。

お客さんが喜ぶからという理由で500円から380円へ値下げしたという。この原価高騰、消費税増税の流れの中でメニューを値下げしている店舗は聞いたことがない。素晴らしいというかお店の経営が少し心配になる。

 

お次は餃子。
餃子は底面だけでなく側面まで焼かれた多面焼きで、お皿に芸術的(乱雑)に盛り付けられている。
弾力の強いぶ厚目の皮に肉餡がパンパンに詰まっている。
野菜多めの肉餡で少量のひき肉に対して干しエビ、ニラ、玉ねぎ、白菜がたっぷり入っており、食感もシャキシャキと軽い。
隠し味で干しエビが入っているとお父さんは言っていたが、全く隠れていない。むしろ一番目立っていて良い味を出している。
玉ねぎと砂糖が入っていることもあり、ほんのり甘さも感じる。
今まであまり食べたことがない味付けであったが、とてもおいしい。最高。

餃子を食べている時、お父さんがお盆にのった胡麻団子をわざわざ見せてくれた。
一からもち米を叩いて伸ばして、小豆を濾した餡を包み込む手の込んだ自慢の一品だそう。
お父さんがちょこちょこ胡麻団子を素手でにぎにぎして形を整えている。さっきその手で鼻の下ポリポリしてた気がしたけど、まぁいいか。その後、半ズボンのお尻の部分で手をパンパンと叩く。ぽりぽり→にぎにぎ→パンパンがセットになっている絶品胡麻団子。
調理に時間がかかるから早めに言ってねということだったので炒飯とともに注文。

その5分後くらいに胡麻団子が登場。
時間かかると言ってた割には、なかなかすぐ出てくるやないかい。
餃子と炒飯の間に胡麻団子食べるんかい。
出された胡麻団子はお父さんがにぎにぎした跡がそのまま形に残っていて、お箸で掴みやすくなっていた!
味は程よい甘さで、塩っぽさもある。びっくりするくらい美味しい。

このしょっぱさはお父さんのにぎにぎが関係しているのだろうか。あまり想像力を働かせない方が良いかもしれない。

胡麻団子の次に出てきた炒飯はかなりべっちょり気味。
ただ、味は玉ねぎの食感と甘みが良いアクセントになっていて美味しい。
もう少しエキセントリックな具材を使ってくると思ったが、意外とこちらはベーシック。
なんとも愛らしかったのは炒飯に付いてくるスプーンの持ち手が木になっていて、ペンションでオニオングラタンを食べるようなスプーンだったこと。あまり飲食店で採用されることがなさそうだし、乾燥に時間がかかりそう。そもそも雰囲気が炒飯と合っていない。このチョイスはさすがだ。

そんなことを考えながら炒飯を食べていたら、今度はお母さんが胡麻団子を持って登場。あれ、さっき食べたんだけどなと思いながらまた追加注文することに。
おそらく中華料理21にいるとお父さんとお母さんが交代しながら無限ループで胡麻団子を勧められる仕組みになっている。はっきりと断らない限りは無限胡麻団子だ。
おかわりした胡麻団子も美味しくいただいた。

ちなみに炒飯が出てきた後、お父さんはずっと我々の隣の椅子に座って色々な話をしてくれた。お父さんの半生やお店のことなど。お父さんのトークは止まることなく、30分以上話し続けていた。楽しいお話に友人は帰るタイミングを失い、危うく終電を逃すところであった。開始15分後くらいからは、集中力が切れて意識が飛んでいたようで会話の内容はほとんど覚えていなかったのは内緒だ。

腹パン大満足で店を出た。
美味しい料理を食べながらお父さんとお母さんといっぱい話すことができて、なんとも楽しい夜だった。
西荻窪の穴場カオス中華としてこれからも通い続けたい。

ちなみに、トイレのタオル掛けのおじゃる丸がすごい辛そうに私を見つめていた。
懲罰部屋に長年閉じ込められ入れば当然だろう。真っ黒なのでそろそろ引退させてあげてほしい。

 


店舗基本情報
店名:中華料理21
電話番号:03-3331-0185
予約可否 :予約可
アクセス:
西荻窪駅南口から徒歩3分
住所:東京都杉並区西荻南3-14-11
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131907/13062482/
営業時間
11:30~4:30(お父さん曰く)
定休日
無休(お父さん曰く)

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2 件のコメント

    • ありがとうございます!修正しました!
      そしてブログ読んでくださいましてありがとうございます!
      とてもとても嬉しいです!

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