一橋学園の大黒楼。ガクログ3.5。

一橋学園の大黒楼。ガクログ3.5。

大黒楼は一橋学園にある思い出の町中華。
私が小さい時、祖母の家に遊びに行くと必ずここ大黒楼の出前を取って、みんなでお昼ご飯を食べるのが恒例であった。
ここの餃子と炒飯が大好きで、お寿司を頼みたがる祖母に「大黒楼〜大黒楼〜」と呪文のように毎度おねだりするのであった。
出前のおじさんはいつも重そうに岡持ちを玄関に置いて、「大きくなったね〜」と毎回私に声をかけてくれるのだが、1週間前に出前を取ったばかりにも関わらず、いつもそのセリフを言うおじさんが面白かったのを良く覚えている。
よくよく考えると、私の町中華好きはこのお店から始まっているのかもしれない。

この日はどうしてもその大黒楼の炒飯と餃子が食べたくなったので、10年ぶりに行ってみることにした。
お母さんが10年前に亡くなってから、出前は暇な時しかやっていないとのことだったので、出前ではなくお店で食べることに。
店構えは全体的に老朽化が進んでいるが、昔から何も変わっていない。町中華好きにはしびれる外観だ。
ドアを開けると昔から出前を配達してくれていたおじちゃんがいらっしゃいと迎えてくれた。もちろんおじさんは私のことなど覚えていないようだが、私は少し歳をとって皺が増えたおじさんの顔を見て懐かしい気持ちに浸っていた。
店内は新聞紙のゴミや古びた置物などで結構ゴチャゴチャ。貼り出されているメニューは劣化が進んでおり、真ん中付近の文字は読み取れないほどになっている。奥に飾られた招き猫なんてサランラップで巻かれており、窒息死寸前。猫ちゃんは目を開けているのが精一杯な様子。
餃子と炒飯を注文。これは以前から頼んでいた私の定番セットだ。

まずは炒飯が登場。
八角系の翡翠色のお皿にナルト、焼豚、卵が使われたベーシック炒飯。
このなんとも言えない色合いが大好き。
お米はまだまだ白い部分があり、もっちり感が残っており、味付けは魔法の粉がふんだんに使われている。
そんなツッコミどころのある炒飯ではあるが、食べた瞬間に懐かしい大黒楼の味を思い出した。
初めて食べてから20年以上経つが、何も変わらない。この炒飯が私の大好きな大黒楼の炒飯なのである。
ただ、昔より胃袋も成長して食べれるようになったのだが、昔よりも量が増えている感じがした。

次に出てきた餃子も食べた瞬間にタイムスリップしたような気持ちになった。
フードプロセッサーでミンチされているねっとりとした肉餡。少しお酢のような酸味のする味付け。
お醤油とラー油をつけて食べるのがちょうど良い。やはり大黒楼の餃子は美味しかった。

人間というのは情緒的な思い出ほど嗅覚と密接な関係があるというが、オフクロの味と表現されるように味覚も同様なのではないだろうか。
私は大黒楼で炒飯と餃子を食べた瞬間、昔祖母の家でみんなでテーブルを囲んで食べた思い出が一気に蘇ってきた。
お腹いっぱい、思い出いっぱいでお会計へ。
小銭をガサガサ探していると、お父さんが突然私の名前を呼んだ。
「大人になったね。サービスで大盛りにしといたよ。」

最後の最後に炒飯の量が多かった理由がわかった。
そんなハートフルな出来事があった町中華物語なのであった。
今までもこれからも大好きな町中華、大黒楼。


店舗基本情報
店名:大黒楼
電話番号:042-343-6223
予約可否 :予約不可
アクセス:
一橋学園駅から304m
住所:東京都小平市学園西町2-16-3
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1328/A132804/13063484/
営業時間
平日 11:00~18:00

定休日
土日祝日

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