今まで僕が行った生駒軒と今まで僕が行ってない生駒軒。どっちが多いか怪しくなって考えるのやめた。最盛期には120店舗近くあった生駒軒グループも今や25店舗ほどになっている。この日向かった浅草店も1975年創業と古い歴史を持つ。
店内は2人がけのテーブルが3つとカウンター席。そのカウンターに並ぶ椅子の密度が異常で北朝鮮からの脱北船、インドの長距離列車、タイの乗り合いバス、埼京線(板橋ー池袋間)と同じくらいの密度。一人でも左利きがいると破綻するフォーメーション。
お父さんとお母さんがとても温かい雰囲気を持っていて、少し会話を交わしただけで「ホッと」安心感を与えてくれる。汗拭き用のタオルを首からかけていたお母さんに「暑くなりましたね~」と話しかけると、「ほんとほんと。一気に夏になっちゃって。」とお母さんがニコリ。私のエアコンつけてという思いを込めたメッセージは伝わっていないようだ。そういう意味でも「ホット」させてくれるお店。
餃子はニンニクバキバキ系。最近は王将でも新メニューのニンニク激増し餃子がよく売れているというので、バキバキ系が餃子界のトレンドなのかな。私はニンニク入ってないくらいでも良い派。ニンニクが強すぎるとお肉の旨味とか野菜の甘みとか一切感じなくなってしまうから入れるとしても控えめくらいが良いな。みんなやっぱり餃子のニンニク感が好きなのかな?
なんとなく気分で頼んだ焼肉が美味しかった。町中華でいう「焼肉」とは豚肉を炒めたもののこと。牛肉が出てくることはほとんどない。味付けがお店によって違っていて、普通の生姜焼きが出てくるところや、オイスターソースで炒めてくれるところなど様々。浅草の生駒軒はケチャップベースのピリ辛な味付け。ご飯のワンバンさせて食べたら間違いないやつ。レバニラも人気だから炒めもの系は全部美味しいんだろうなぁ。
テーブルには年季の入った容器に酢漬けの梅干しがセットされていた。なんとも嬉しいサービスだが一体いつから置いてあるのかわからないそれを食べるには少し勇気がいる。私は食べる勇気がなかったので、それを何気なく友人のお皿に置いてみた。ありがとうとなんの躊躇もなくパクリ。かっこいい。昆虫もそうだし、キノコもそう。こういう警戒心を持たない人が実験台になって、現代の食べられるものと食べられないものの判断がされてきているのだろう。いわば食の開拓者。尊敬の念が湧く。勇者曰く、日の丸弁当の真ん中のアレと同じものだそうだ。
やはり生駒軒系列は良いお店が多い。まだ行けていない生駒軒もたくさんあるのでこれから全制覇を目指そう。生駒軒マラソンの最終ゴールはやはり発祥とも呼ばれている人形町のお店かな。谷村新司のサライでも聴きながら餃子を噛み締めてこっそり涙を流そう。
店舗基本情報
店名:生駒軒(いこまけん)
電話番号:03-3844-6853
予約可否 :不可
住所: 東京都台東区雷門1-12-1
アクセス:浅草駅からおよそ徒歩6分
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13061918/
営業時間
11:30~15:00 17:00~20:30(L.O.20:00)
定休日
水曜日
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