新宿の叙楽苑。ガクログ3.4。

新宿の叙楽苑。ガクログ3.4。

 

 

“歌舞伎町の細い路地を抜けると中国であった。
靴の底が黒くなった。階段下に我々は止まった。”


そんな川端康成の雪国の一節をなぞりたくなるような異空間が歌舞伎町の一角に広がっている。

上海ハオツーのすぐそばにある叙楽苑は取り囲む周りのお店とともに中国そのものの世界を作り上げている。ニワトリまで歩いていた。
お店を待ち合わせにするとほぼ全員迷子になるので、風林会館あたりで待ち合わせてGoogleマップ頼りに歩いてくるか、ホストのキャッチの人に聞くのが良いだろう。
この路地通って良いのか不安になるくらい細く暗いビルの間の道を歩く必要がある。
そして赤い提灯が付いている階段の上に叙楽苑は店を構えている。

お店に入ると笑顔が素敵なお父さんとお母さんが迎えてくれる。ニーハオ!
そのお店にたどり着くまでの不安から解放された安堵からか抱きつきたくなるくらいの安心感を与えてくれる。
この日は8人で予約していたので奥の個室に通してもらった。席にはすでにサービスの紹興酒が置いてあった。ありがたい。

床が斜めっていて、歩くたびに足の下の木が軋む。これは床が抜けるのは時間の問題だろう。
壁紙はタバコの煙や経年劣化により、真っ茶色になっており、所々破けている。
電気は一部切れかかっており、チカチカと点いたり消えたり、刑務所の作業場のような空気感を生み出している。
今にも路地からジャッキーチェンが自転車で現れてサモハンキンポーと息のあったコンビネーションで敵を抹殺していきそうな雰囲気。
”もうここは日本ではないんだ”と何度も不安になりそうな心に言い聞かせた。

メニューは日本人が知っている中華料理はほぼ全て揃っている。
少し場所の空気に圧倒されていたこともあり、空芯菜炒めと餃子、キクラゲ卵豚肉炒めなど日本人に馴染みのあるメニューを注文。
料理が来る間も道に迷った友人から連絡が来て風林会館まで迎えに行ってお店へ連れてきてを繰り返していた。
程なくして注文していたメニューが続々とテーブルに並べられた。
あれ、何か見たことのない食材が使われているかと思ったが、見た目は普通だ。
そして一口食べるとその美味しさに驚いた。そこらへんのお店よりもずっと美味しい!
空芯菜なんて茎だけでなく、葉も多く使われており、ニンニクの風味が最高。

餃子はなんと8個入り。これは人数分に合わせてくれたのか、1人前のデフォルトなのか。
盛り方がテキトーだが、よく焼けた餃子のヒダが見えて美しい。この盛り方もありかもしれない。
肉餡は野菜中心でかなりジューシーでふわふわ軽い食感。
ニンニク生姜はあまり強くなく、どちらかというと塩ベースの優しい味付けになっている。

心のどこかで今まで食べたことのないアクセントがある餃子が出て来ることを期待していたので、少し物足りなさを感じた。
それでも何度かオカワリするくらい美味しかった。

その後も美味しい料理とともに紹興酒を楽しみ、お店を出る時にはボーリングができるくらいの空き瓶が並んでいた。
その紹興酒のせいで私の記憶はここまでしか残っていないのだが、お会計が恐ろしく安かったこと、料理が何を頼んでも美味しかったこと、女子がみんな可愛くて面白かったことはしっかりと翌日の記憶に刻み込まれていた。
当たり前のように翌日激しい二日酔いに襲われることになったことは言うまでもない。

大人数で訪れてワイワイするには最高な新宿の超ディープスポット。
火鍋も美味しいらしいので次回は挑戦してみたい。個人的にかなりヒットしたお店だ。叙楽苑最高!!


店舗基本情報
店名:叙楽苑
電話番号:03-3202-2243
予約可否 :予約可。中国語で返ってくるけど、頑張って!
アクセス:
新宿駅東口 徒歩7分

住所:東京都新宿区歌舞伎町1-3-10 叙楽苑ビル 2F
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13029594/
営業時間
17:00~翌5:00
日曜営業
定休日
無休

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