十条の天津。ガクログ3.6。

十条のお気に入りだった王華さんが潰れてしまったため、新しいお店の開拓に出かけた。犬が電柱にマーキングをするように各駅に一つお気に入りの餃子が食べられるお店を見つけておきたいのだ。

十条駅を降りてぶらぶら散歩していると町中華が結構多いことに気付く。どこのお店に入ろうか、点心が有名な三龍亭か、十条のソウルフードからし焼きが食べられる味の大番か、はたまた外観がなんともエモい天津か。そんな時オカモチを持ったお父さんが天津から出てきた。オカモチの出前をいまだにやっているお店は繁盛店の証。ということで天津に行くことに即決定。
ガラガラと扉を開けると常連さんがカウンターでお酒を飲んでいた。どうやら店主も含めて生中継されている競馬の話をしているようだった。もはやここは十条のウインズだ。競馬に興味のない私はテーブル席に案内してもらい、着席と同時に餃子と瓶ビールを注文した。

先に出てきた瓶ビールを飲みながらテレビで流れる緊急警察24時を眺める。証拠が揃っているのになかなか認めないひき逃げ事件の容疑者。鬼の警部と仏の補佐の絶妙なコンビネーション。酔っ払いのほっこり迷惑事件。いつもだいたい同じ内容なのだが、ついつい最後まで見てしまう番組ナンバーワン。犯人がおしゃべりだと警官の声までボイスチェンジされがち。(#警察24時あるある)

餃子は赤いテーブルをバックに美しく光り輝いている。サイレンの前に佇む敏腕白バイ隊員のよう。口に運ぶ前からごま油の香りが食欲を刺激し、よだれがじゅるり。皮の中から溢れてくるとろとろの肉餡に自然と頰が緩む。とにかくごま油の香りとニンニクの風味が良い。ここにビールをゴクリ。瓶ビールのために生まれてきたような餃子だ。あっというまに瓶ビールがなくなってしまった。捜査員(店員)は犯人(客)の一瞬の動きを見逃さなかった。私が片手で空の瓶を持ち上げ、無言で少しばかりコクリと首を傾けると、すぐに新しい瓶ビールを持ってきてくれた。私もついつい焼き餃子を追加。餃子の常習犯で検挙されちゃうかな。ははは。

町中華でのんびりとテレビを見ながら餃ビーというなんとも最高の時間を過ごした。王華に代わる十条の新しい餃ビースポットになりそうだ。ごちそうさまでした。
そして全国の警察官の方々、毎日お疲れ様です。

店舗基本情報
店名：天津
電話番号：03-5993-6868
予約:可
アクセス:
十条駅から206m
住所：東京都北区上十条1-9-20
URL：https://tabelog.com/tokyo/A1323/A132304/13062589/
営業時間
11:00～14:30(L.O) 17:00～21:30(L.O)
定休日:不定休（日曜または平日の午後休むことあり）

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