学芸大学の海新山。ガクログ3.2。

学芸大学の海新山。ガクログ3.2。


ラーメン・ギョーザと書かれた看板を交番の敷地内に置いているアナーキーなお店の名前は海新山。建物の9割は緑で覆われている。お店の外観として正解なのかはわからないが、お母さんのガーデニングの腕は確かだ。入る前から店の格の違いを感じた。


店内に入ると広い厨房からお母さんが顔を出して挨拶をしてくれる。客席の真ん中に大きな円卓とカウンター。奥にはもう少し客席がありそうだがこの日は閉まっていた。一人でこの広い厨房と客席を回すのはさぞ大変だろう。できる限り配膳は手伝わなくては。
店内は壁中に手書きの張り紙が貼られており情報量が多いので、ある程度の情報リテラシーがないと注文が困難だろう。でも安心して欲しい、簡単に言うとラーメンと餃子とビールだ。
ちなみに以前ここには”パヒューム”という女性3人組グループが来ていたらしい。いつかパヒューム会いたいな。


ここに来たら餃子は是非2人前注文していただきたい。なぜなら1人前だと無地の楕円型のお皿なのだが、2人前から店名が入った丸いお皿で出してくれるからだ。50年近く前から使われえるこのお皿には”三王飯店”と書かれている。これはどこかでもらったものでも、メルカリで買ったものでもない。”三王飯店”とは海新山と改名する前の名前だそうだ。そのお皿を今でもずっと大切に使っている。その貴重なお皿で餃子を食べられるのだったら私は何人前の餃子でも食べるであろう。


餃子は一つ一つ形がバラバラでかわいい。一部かわいいお洋服が脱げてしまっている餃子ちゃんもいたのでお箸でそっと着せてあげた。なんとも愛嬌のある餃子だ。皮はなんとお母さんの手作りで一枚ずつ丁寧に皮を伸ばして作ってくれる。皮も肉餡も優しい食感でまるでワンタンを食べているような感覚。生姜の味がベースになっているが、全体的に薄めの味付けなので、お母さんが一緒に作ってくれる酢醤油をたっぷり付けるのがよく合う。あっさりかつ軽めの餃子なのでパクパク食べられる餃子ちゃん。

お店一押しのコラーゲンラーメンは初めて食べる味わい。私の言語能力では決して表現することはできない味。”なんか体に良さそう” なラーメン。”スープは全部飲んでください”という壁紙があるが、想像するラーメンスープよりも優しく飲みやすいのでご安心を。お味噌汁を飲むような感覚で飲める。

最後の餃子をスープで流し込んだところでごちそうさま。建物の老朽化や後継者問題が心配なところだが、ずっと続いて欲しい味のあるお店だ。
どうか外の植物が伸びきって建物を飲み込んでしまわないことを祈りたい。ありがとうございました。


店舗基本情報
店名:海新山 (かいしんざん)
電話番号:03-3719-7678
予約可否 :予約不可
アクセス:
学芸大学駅から493m
住所:東京都目黒区五本木2-53-8
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131702/13017668/
営業時間
12:00~15:00 18:30~22:00
定休日:水曜日

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