この愛おしい外観を見て、入らずにいられるだろうか。出前用のカブに日焼けした食品サンプル、室外機、市外局番なしの電話番号、はためく真赤な暖簾。ダイソンの吸引力にも劣らぬ三番の魅力に吸い寄せられて暖簾をくぐった。店内も町中華のお手本のよう。手書きメニューが良い雰囲気を出している。全部カタカナだとパッと見よくわからないウインナイタメライスの表記が愛おしい。餃子と瓶ビールを注文。
餃子は注文が入る都度包んでくれるシステム。お父さんが冷蔵庫から必要な材料を取り出してスルスルスルと仕上げていき、流れるように鉄板へ。餃子を並べたらすぐにラーメンのスープを入れて蒸し焼きに。ラーメンスープを使うのは吉祥寺のみんみんなど結構色々なお店で使われることがある。皮にもしっかりと味を付けるために使うお店もあれば、純粋に餃子のためにお湯を沸かす手間を省くためのお店もある。個人的にはラーメンスープを使うのは皮の変色や焦げ付きの原因になるので少し心配になってしまうところ。
オレンジ色のカウンターの上に青磁のお皿に乗った餃子たち。パントーンで合わせたかのような配色の美しさに息をのむ。餃子は疎らで焼きムラがあるのはご愛嬌。繋ぎのためにひき肉がすこーしだけ入っているが、キャベツ、ニラ、ネギが中心でほぼ野菜餃子のような食感。味付けはにんにくバチコン系なのでお酢をたっぷりつけて、ビールで一気に流し込むのが正解。
最近はお昼にニンニクが効いた餃子を食べると、残りの半日はマスクの中でニンニクの匂いが充満した状態で過ごさないといけない。常にニンニク臭いおじさんが顔の目の前でフーッと息を吹きかけてくる感覚。そうなることをわかっていながらお昼に町中華で餃子を食べるのをやめられない。そしてこの日もおじさんのフーフーを緩和するためにフリスク1ケース丸呑みして次の用事に向かうのであった。
店舗基本情報
店名:中華料理 三番
電話番号:03-3339-5203
予約可否 :不可
住所:東京都杉並区阿佐谷北2-5-5
アクセス:阿佐ケ谷駅から293m
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131905/13156880/
営業時間
12:00~15:00/18:00~23:00
店休日
不休
コメントを残す